Course Overview — 0-1
サーバを動かしながら
本物のインフラを学ぶ
物理サーバ上でストレージ・ネットワーク・仮想化を操作するコースです。「コマンドを打ったら本当に何かが変わる」体験を通して、クラウドでは体験できないインフラの仕組みを体で覚えていきます。
実機操作
ブラウザだけで完結
環境構築不要
全16章 / 推定30〜40時間
前提:Linux基礎コマンドのみ
① このコースはこんな人向けです
あなたはどんな人ですか?
「PCは普通に使える」という程度の知識があれば大丈夫です。プログラミングやLinuxの経験は必要ありません。
こんな人に向いていますインフラエンジニアに興味がある。クラウド(AWS等)の仕組みをもっと深く知りたい。サーバー・ネットワークの知識を実際に手を動かして身につけたい。
この前提知識でOKPCで普通にファイル操作ができる。Webサイトを見たりメールを送ったりできる。LinuxやコマンドはまったくわからなくてもOK。
少し難しいかもしれない人「サーバーって何?」という段階の方。まずコンピュータの基礎を学んでからのほうがスムーズです。
このコースでは扱わないことプログラミング・アプリ開発・データベース設計。インフラ(土台)に特化したコースです。
「インフラ」って何? アプリやWebサービスが動くための「土台」のことです。建物で言えば、アプリが「建物の中で行われること」、インフラは「建物・電気・水道・道路」にあたります。土台がなければアプリは動きません。
② インフラの全体像
インフラってどんな仕事がありますか?
「インフラエンジニア」といっても仕事の内容はさまざまです。まずは大きく3つの領域に分けて考えてみましょう。このコースはその3つを実際の機器で体験できます。
サーバー — 「処理」を担う機械
アプリケーションやWebサイトを動かすコンピュータです。24時間365日止まらずに動き続けることを前提に設計されています。サーバーの操作はほぼすべてLinuxのコマンドで行います。
ストレージ — 「保存」を担うディスク
データを保存する装置です。サーバーが動くには必ずディスクが必要です。「どのサーバーにどれだけの容量を割り当てるか」「ネットワーク経由でディスクを共有する」といった設計・操作もインフラエンジニアの日常業務です。
ネットワーク — 「繋ぐ」を担う経路
サーバー同士やインターネットを繋ぐ仕組みです。「通信が届かない」「遅い」といった障害の原因調査にはネットワークの知識が必須です。ストレージもネットワーク経由で繋がるため、切り離せない知識です。
サーバーエンジニア
サーバーにOSをインストールし、アプリが動く環境を作る仕事です。作業の中心はLinuxのコマンド操作で、ディスクの追加・設定もコマンドで行います。
このコースの中心
ネットワークエンジニア
サーバー同士やインターネットを繋ぐネットワークを設計・構築する仕事です。Part 2でLinuxを使って仮想的に体験できます。
Part 2 で体験
ストレージエンジニア
サーバーが使うディスクを設計・管理する仕事です。サーバーエンジニアと兼務することが多く、OSの操作と一体で行われます。
Part 1 で体験
クラウドエンジニア
AWSやGCP・Azureを使ってシステムを構築・運用する仕事です。クラウドのサービスはオンプレのサーバー・ストレージ・ネットワークを抽象化したもので、このコースが直接の土台になります。
このコースが土台に
セキュリティエンジニア
不正アクセスを防ぎデータを守る設計をする仕事です。Part 3の権限設計が土台になります。
Part 3 で体験
SRE / DevOps
システムの信頼性を高め障害を減らす仕事です。障害発生時の原因特定・復旧にはインフラ全域の知識が必要です。
監視・障害対応は Part 3
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📋 サーバーエンジニアの日常作業イメージ — ストレージとNWはOS操作と一体で出てきます
1
サーバーにSSHでログインする
ブラウザやターミナルからサーバーに接続します。ここから先の作業はすべてLinuxのコマンド操作です。
2
OSやアプリケーションの状態を確認する
プロセスの状態確認・ログ調査・設定変更など。作業時間の大半はここです。
3
ストレージ(ディスク)を操作する ← Part 1で学ぶ
新しいディスクを追加してマウントする・容量を拡張する・ネットワーク越しにディスクを繋ぐなど。サーバーが止まる障害の多くがストレージ絡みです。
4
ネットワークの設定・確認をする ← Part 2で学ぶ
IPアドレスの設定・ルーティングの確認・通信が届かない原因の調査など。ストレージもネットワーク経由で繋がるため、NWの知識がないとストレージ障害の切り分けができません。
③ Linux とコマンドとは
インフラの操作はLinuxのコマンドで行います
インフラエンジニアが「サーバーを操作する」とき、その多くはLinux(リナックス)というOSを通じて行います。
🪟 Windows(普段使うPC)
マウスでアイコンをクリックして操作します。グラフィカルな画面(GUI)が中心で視覚的にわかりやすい反面、自動化や遠隔操作には不向きな場面があります。
🐧 Linux(サーバーで使われるOS)
キーボードで「命令文(コマンド)」を打ち込んで操作します。軽い・安定している・無料・自動化しやすいため、世界中のWebサーバーの約90%はLinuxで動いています。
Linux ターミナル(黒い画面)
$ ls# 今いるフォルダの中身を表示する
$ df -h# ディスクの使用量を確認する
$ sudo iscsiadm -m discovery -t sendtargets -p 192.168.1.201# ストレージサーバーを探す
コマンドは最初は難しく見えますが、決まったパターンを少しずつ覚えていくだけです。このコースでは1つ1つのコマンドについて「何をするコマンドか」「なぜ打つのか」を必ず説明してから実行します。いきなり打たされることはありません。
④ なぜストレージを学ぶのか
サーバーが動くにはディスクが必要です
「ストレージ(ディスク)」はインフラの中でも地味に見えますが、すべてのサーバーに関わる最も基本的な要素です。
OSもアプリもデータも、すべてディスクに入っている
Windowsが起動するときも、Webサーバーが動くときも、すべてのプログラムとデータはディスクから読み込まれます。ディスクがなければ何も動きません。
ディスクの追加・設定はLinuxのコマンドで行う
新しいディスクを追加したとき、容量が足りなくなったとき、すべてコマンドで直接操作します。実際に手を動かさないと身につきません。
サーバー障害の多くはストレージが絡んでいる
「サーバーが遅い」「アプリが止まった」という障害の原因を調べると、ディスクの容量不足・読み書きエラー・ネットワーク経由のディスク接続の問題であることが非常に多いです。
⑤ ディスクの基礎知識
物理サーバーで使われるディスクの種類
このコースでは実際の物理サーバー(HP ML30)を使います。クラウドでは見えない「ハードウェアとしてのディスク」を触るからこそ学べることがあります。
💿 HDD(ハードディスクドライブ)
金属の円盤を高速回転させ磁気でデータを読み書きする装置です。容量あたりの価格が安く大容量に向いています。ただし回転する部品があるため読み書き速度はSSDより遅いです。
⚡ SSD(ソリッドステートドライブ)
フラッシュメモリでデータを記録します。回転する部品がないため読み書きが非常に速く衝撃にも強い特徴があります。OSを入れるシステムディスクやデータベース用として広く使われます。
SAS と SATA — サーバーとディスクの接続方式の違い
SAS(サス)
SATA(サタ)
主な用途
企業のサーバー・ストレージ
個人用PC・一般サーバー
読み書き速度
速い(12Gbps)
普通(6Gbps)
同時アクセス
複数同時に強い
1方向が基本
価格
高め
安め
このコースでは
HP ML30に搭載済み
参考として理解する
iSCSI — ネットワーク越しにディスクを使う仕組み
🔌 従来:ケーブルで直接繋ぐ
SAS/SATAケーブルでサーバーとディスクを1対1で接続します。シンプルですがディスクを複数サーバーで共有できないという制約があります。
🌐 iSCSI:ネットワークで繋ぐ
ネットワーク経由でディスクに命令を送ります。複数サーバーがディスクを共有できるため企業のデータセンターで広く使われます。AWSのEBSもこの仕組みの一種です。
このコースでは物理サーバー(HP ML30)に搭載されたHDDをLinuxのコマンドで操作し、iSCSIを使ってネットワーク越しにディスクをマウントするところまで体験します。「クラウドのEBSって何?」という疑問が自分の言葉で説明できるようになります。
⑥ このコースを終えるとできること
4つのスキルを実機で身につける
ネットワーク越しにディスクをマウントできる
iSCSIを使い、離れたサーバーのディスクをネットワーク経由でマウントして読み書きできます。AWSのEBSと同じ概念を実機で体験します。
LinuxでL2/L3ネットワークを自分で作れる
仮想スイッチ・ルーターをLinuxで構築し、VLANの分割やルーティングの設定を実際に手を動かして学びます。
障害を自分で再現して切り分けられる
意図的に遅延やパケットロスを発生させ、症状から原因を特定して復旧する一連の流れを体験します。
仮想化基盤の権限設計を理解できる
Proxmoxの権限モデルでユーザーを分離する設計を体験します。クラウドのIAMと同じ考え方がわかるようになります。
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⑦ 学習環境の全体像
どんな環境で学びますか?
あなたは手元のPC・スマホのブラウザだけで操作します。専用ソフトのインストールは不要です。▶ ボタンを押すと接続の流れが順番に表示されます。
ステップ 0 / 4
準備ができたら、まずはブラウザからサーバーへのログイン方法から始めましょう
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